冬になると、東京スカイツリータウン®と浅草エリアをつなぐ新しい水辺の街「東京ミズマチ」が、竹あかりのやさしい光で輝きます。今回ご紹介する「東京下町回遊 竹あかり」は、竹の温もりが感じられる灯りが作り出す幻想的な雰囲気で、訪れる人々に心に残る冬の思い出を提供してくれる素敵なイベントです。この記事では、この竹あかりイベントの魅力や見どころ、そして背景にある取り組みについて、わかりやすくお伝えします。

東京下町回遊 竹あかり 2024 ~ 2025

風情ある東京下町を「竹あかり」の優しい光で灯す「東京下町回遊 竹あかり」を開催。 すみだリバーウォーク®と北十間川河川テラスをメインに、情緒あふれる下町の夜をお楽しみいただけます。期間中は、墨田区観光協会と連携した水上コンサートやナイトクルーズ、地域事業者が多数出展するナイトマルシェ、「竹あかり制作ワークショップ」など、様々な関連イベントをご用意しています。

東京下町回遊 竹あかり 2024 ~ 2025

竹あかりとは?

まず「竹あかり」とは、文字通り竹を使った照明演出のこと。竹に穴を開けたり割ったりして作る模様に光を入れ、その内側から灯りをともすことで、竹本来の温かみを活かした柔らかい光を生み出します。

もともと日本の生活文化に深く根付いた「竹」ですが、その幻想的な美しさから、近年では全国各地で観光や地域活性化イベントとして取り入れられるようになりました。竹のシルエットやデザインを活かしたライトアップによって、神社仏閣や庭園などが昼間とはまるで違う表情を見せ、訪れた人を魅了しています。また、竹あかりの制作ワークショップや展示イベントも行われ、地域に人を呼び込むきっかけにもなっています。

東京ミズマチの竹あかりの歩み

東京ミズマチの竹あかりは2022年に牛嶋神社からスタートしました。次の年である2023年にはすみだリバーウォークや隅田公園に範囲を拡大し、多くの方が浅草エリアから東京スカイツリーへと続く夜の街歩きを楽しめるようになりました。そして2024年にはエリアをさらに拡大し、北十間川河川テラス(枕橋~源森橋間) まで竹あかりが点灯します。東京スカイツリー®を背景に、川面に映る竹あかりの灯りや宙に浮かぶ竹毬のオブジェなど、まるで絵画のような幻想的な光景が広がる予定です。

このイベントは、東武鉄道株式会社と地域が協力して開催しており、年々規模を拡大することで地域の魅力を高めるだけでなく、訪れた人同士の交流を促進するなど、多方面で効果を上げています。また、鉄道ファンも見逃せない見どころとして、2023年7月から運行を開始した「スペーシア X」をモチーフにした竹あかりオブジェが設置されている点も注目です。窓の形や「X」のロゴをあしらったデザインは、ファンならずとも心惹かれるユニークな演出となっています。

見どころ満載の設置場所

東京ミズマチの竹あかりは、複数のエリアやスポットに点在するのが大きな特徴です。各所で趣の違う写真を撮ったり、夜の街歩きを楽しんだりできるので、ぜひ時間に余裕を持って巡ってみてください。

エリア・スポット

特徴

北十間川河川テラス(枕橋~源森橋間)

東京ミズマチの対岸にあるテラスで、約200メートルにわたって竹毬を設置。水辺の景色とライトアップされた竹あかりが相まって、ゆったりとした雰囲気を楽しめます。東京スカイツリーにほど近い枕橋から源森橋までの散策がおすすめ。

すみだリバーウォーク®

浅草と東京スカイツリータウンを結ぶ歩道橋で、竹あかりのオブジェやアーチが彩りを添えます。スカイツリーを背景に記念写真を撮れば、SNS映え間違いなしです。

牛嶋神社

地元の方々に愛される神社で、竹あかりを使ったライトアップが今年で3年目。参道や鳥居、本殿までが優しい灯りで照らされ、宙に浮かぶ竹毬も必見。背景にそびえるスカイツリーとのコラボレーションが見事な冬の風物詩です。

タリーズコーヒー花川戸隅田公園店

隅田川沿いに位置する店舗で、リニューアルに合わせた竹あかりのオブジェが川辺を彩ります。店内外から東京スカイツリーをバックに写真が撮れる絶好のスポット。

東京スカイツリー®5階出口フロア

世界一高い電波塔として有名な東京スカイツリーの展望台を満喫した後、帰り際にも竹あかりのオブジェがお見送り。展望デッキでの感動を胸に、最後まで幻想的な雰囲気に浸れます。

点灯時間・期間

  • 点灯時間:17:00~22:00

  • 期間:2024年11月7日(木)~2025年1月31日(金)

冬の冷たい空気の中でこそ映える竹あかりの灯りを、じっくりと味わってみてください。

竹あかりの魅力と環境への配慮

最大の魅力は、何といってもその幻想的な光景です。特にスカイツリーを背景にした竹あかりのコラボレーションは写真映えも抜群。昼間に見える街並みとはまるで違うロマンチックな世界を体験できます。

また、竹あかりが注目される理由の一つに、環境問題への配慮があります。放置竹林が増えると里山の環境破壊や土砂災害などを引き起こす恐れがあり、早急な対策が求められています。竹あかりに使用される竹を活用することで、これらの放置竹林問題の軽減に貢献しているのです。

竹あかり製作の裏側

東京ミズマチの竹あかりは、熊本県を拠点に全国で活躍する「CHIKAKEN(ちかけん)」の三城 賢士氏が総合演出を手がけています。竹あかりを作るには、竹に穴を開けたり割ったりといった手間のかかる作業が必要です。どのようにデザインを考え、形を作るのか、細部にまでこだわった職人技によってあの幻想的な作品が完成します。

制作に興味のある方は、竹あかり制作ワークショップもあるので、公式サイトなどをチェックしてみると、より深く竹あかりの世界を知ることができるかもしれません。 ※ 現在は終了しています

地域社会への影響と目的

この竹あかりイベントは、冬季や夜間にも人々が集まりやすい環境を作り出すことで、観光客や地域住民の回遊性向上を図るのが狙いです。東京ミズマチやその周辺エリアの魅力をもっと知ってもらい、地域経済の活性化にもつなげようとする取り組みでもあります。 すみだリバーウォーク周辺も含め、浅草と東京スカイツリータウンを行き来する夜の観光をさらに盛り上げるために、ライトアップイベントや関連催事が充実しているのも特徴。冬だからこそ楽しめる下町散策を、より豊かに彩ってくれます。

関連イベントも充実

竹あかりの点灯期間中、さまざまな関連イベントが開催されます。

  • 水上コンサート: 新日本フィルハーモニー交響楽団のメンバーによるコンサートが、2024年11月9日(土)に行われました。川面に響く演奏と竹あかりのコラボレーションは、心に残る特別な体験です。※ 現在は終了しています

  • ナイトクルーズ: 墨田区観光協会との連携で行われる隅田川のナイトクルーズ。船上から眺めるライトアップされた街並みは、陸上から見るのとはまた違った趣があります。

  • ナイトマルシェ: 地域の飲食店事業者などが多数出店する夜のマルシェ。美味しいフードやドリンクとともに、竹あかりを鑑賞する夜時間を満喫できます。

  • 竹あかり制作ワークショップ: 墨田区内の小学生以上を対象に開催されるワークショップ。自分だけの竹あかりを作ることで、イベントをより身近に感じられます。※ 現在は終了しています

  • フリーガイドツアー: 訪日外国人観光客向けに実施される参加型ライトアップイベント。浅草エリアから隅田公園を散策しながら、地域の歴史や魅力を再発見できる無料のガイドツアーも見逃せません。

まとめ

冬の夜に灯る竹あかりが、水辺の街を幻想的な空間へと変える「東京下町回遊 竹あかり」。東京スカイツリーとのコラボレーションが織りなす壮大な夜景だけでなく、地域の歴史や文化、そして環境問題への取り組みまでも感じることができる貴重なイベントです。

さらに関連イベントも多彩で、水上コンサートやナイトクルーズ、ナイトマルシェなど、夜の下町を余すところなく楽しめる工夫が散りばめられています。ワークショップに参加すれば、ただ見るだけでなく、自分で竹あかりを作る体験も可能。冬限定の特別な思い出になること間違いなしです。今年の冬は、ぜひ「東京ミズマチ」を訪れてみてはいかがでしょうか?

家族や友人、大切な人と一緒に、竹あかりが生み出す優しい光に包まれて、心温まる夜を過ごしてみてください。きっと、いつもと違う東京の魅力を発見できるはずです。

開催中のイベント一覧

東京下町回遊 竹あかり

向島
季節のイベント
東京・墨田区で開催される「東京下町回遊 竹あかり」は、竹あかりの優しい光で下町の夜を彩るライトアップイベントです。すみだリバーウォーク、北十間川河川テラス、牛嶋神社、隅田公園を中心に、竹のオブジェや竹毬が並び、幻想的な夜の散歩を楽しめます。期間中は、水上コンサートやナイトクルーズ、竹あかりマルシェ、ワークショップなども多数開催。伝統と革新が融合する墨田の街を、やさしい光が包み込みます。家族や友人、カップルで楽しめる冬の注目イベントです。

ホラーにふれる展 -映画美術の世界-

押上
文化・芸術・スポーツ
この秋、東京ソラマチにて開催される「ホラーにふれる展 -映画美術の世界-」は、ホラー映画の美術に焦点を当てた体験型展示イベントです。松竹のホラーブランド「松竹お化け屋本舗」が手がけ、映画の中に入り込んだような非日常空間を演出。普段はスクリーン越しでしか見られないホラー映画の舞台美術を、実際に“見て・撮って・触って”楽しむことができます。日本のホラー文化にふれる、恐ろしくも魅力的な体験をお楽しみください。

台東・墨田 謎解き時空旅絵巻 ~消えた浮世絵を追って~

錦糸町
体験・ワークショップ・アクティビティ
2025年10月1日(水)から12月28日(日)まで、台東区と墨田区を舞台にした街歩き×謎解きイベント『台東・墨田 謎解き時空旅絵巻~消えた浮世絵を追って~』が開催されます。謎解きクリエイティブチーム『KAGENAZO』による本イベントは、失われた「浮世絵」を完成させるため、時代を超えて街を巡る体験型の物語。初級・中/上級の2つのルートが用意されており、歴史や文化を楽しみながら新たな東京の魅力を発見できます。参加費は無料、キットは浅草駅構内などで入手可能。各ルートをクリアするとノベルティがもらえる特典付きです。

名月観賞会

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季節のイベント
東京スカイツリーの天望デッキ フロア350で開催される「名月観賞会」では、中秋の名月や満月、スーパームーンを天体望遠鏡で観賞できます。日程は2025年10月6日(月)の中秋の名月、10月7日(火)の満月、そして11月5日(水)のスーパームーン。天望デッキからの絶景と共に、幻想的な夜空を楽しむことができます。参加は無料ですが、展望台の入場料が別途必要です。天候によって内容が変更・中止になる場合もありますのでご注意ください。

Jazz in the Moon Night(ジャズライブ)

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文化・芸術・スポーツ
東京スカイツリーの天望デッキ フロア350で開催される「Jazz in the Moon Night」では、秋の夜景と共に本格的なジャズライブを楽しめます。2025年は10月1日から11月5日の期間中に数回開催され、出演アーティストにはサックス奏者のMALTAや、ヴォーカリストのJILLEなど、豪華な顔ぶれが揃います。各日のライブは19時から20時までの1時間、月明かりに包まれた幻想的な空間でジャズの音色を堪能できます。観賞は無料ですが、別途展望台の入場料が必要です。

没入型体験ゲーム『あの街で待っている』

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体験・ワークショップ・アクティビティ
東武鉄道と株式会社休日ハックが贈る、新感覚の没入型体験ゲーム『あの街で待っている』が2025年7月17日から2026年3月31日まで開催されます。本イベントでは、観光雑誌を手に下町の街並みを巡りながら、リアルな街と連動する謎を解いていく体験が楽しめます。浅草・押上・北千住・曳舟・亀戸エリアを舞台に、東武博物館や東京スカイツリータウン®なども登場。参加者は観光雑誌に隠された情報を元に、物語の主人公となって街を巡ります。キットには謎解きシートやペグシルなども含まれており、所要時間は3〜5時間ほど。期間中は早期クリアキャンペーンも実施予定です。

Art&Culture Days「Fairy Trick」

江東橋
施設イベント
全国15のPARCOで同時開催される「Art&Culture Days」の一環として、錦糸町PARCOでは1Fにトリックアートが出現。ファインダーを通すことで異なる表情を見せるこのインスタレーションは、訪れる人々を魔法のような世界へと誘います。さらに11月1日(土)~3日(月・祝)には、5,000円以上の購入で先着100名様に限定デザインの金平糖「忘れな草」をプレゼント。アートと買い物が融合した幻想的な期間をぜひお楽しみください。

墨田区メタ観光ワークショップ

東向島
趣味・生活
2025年度「墨田区メタ観光ワークショップ」が、すみだ生涯学習センターを拠点に開催されます。「メタ観光」とは、アニメ聖地や路上園芸、地形など従来の観光にとらわれない視点で地域の新たな魅力を掘り起こす取り組み。11月2日の「わたしの名所、あなたの名所」では、お気に入りの写真を持ち寄って、地元の魅力を再発見し合う交流型ワークショップを実施。また、10月25日と11月15日には、専門家とともにまちを歩く「メタ観光スタディーズ」も開催。テーマは「路上園芸・旧町名・文字観察」と「ナイトタイム:ご近所闇・照明」。各回定員30名、参加無料で、地域住民も観光の担い手となるユニークな学びの場です。

企画展『終末のワルキューレ』

押上
文化・芸術・スポーツ
2025年10月4日(土)から12月14日(日)まで、郵政博物館にて企画展『終末のワルキューレ』が開催されます。アニメ『終末のワルキューレ』に登場する神々や歴史上の人物たちを、古今東西の切手に描かれた図像から読み解く本展は、本作との初のコラボ展覧会です。さらに、Netflixにて配信予定の第3期に先駆けて、原画やキャラクター設定などの貴重なアニメ制作資料も展示。描き下ろしイラストによるオリジナルグッズの販売も行われ、ファン必見の内容となっています。歴史とフィクションが交錯するユニークな展示体験をお楽しみください。