9月の澄んだ空気の中、今年も「牛嶋神社祭礼」(2025/9/13–14)が始まりました。氏子地域の各町会が主役となり、子ども神輿や山車、太鼓、奉納踊り、縁日が町なかに点在する——そんな“分散型”のお祭りです。2023年は五年に一度の大祭、2024年は通常開催、そして2025年は町会ごとの温かい催しが丁寧に継がれているのを、肌で感じました。
すみどこスタッフは牛嶋神社境内縁日が開催される 9/13(土)に参加してきました。本記事は、スタッフが実際に歩いた体験ルートをもとに、会場の雰囲気や回り方のコツ、楽しみ方をまとめました。
祭礼の基本:境内“一極”ではなく、町会が主役
「牛嶋神社祭礼」は、牛嶋神社だけで完結しません。各町会がそれぞれの場所・時間帯で催しを運営し、夜には奉納踊りの輪がいくつも広がります。雨天や混雑、当日の運営判断で時間が前後することも。現地掲示・場内アナウンスの確認が要です。
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開催日:2025年9月13日 - 14日(日)(一部町会では 12 日から奉納踊り有り)
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形式:氏子地域の町会分散型(境内行事+各町会の奉納踊り・縁日など)
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参考:2023年=大祭/2024年=通常開催
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連動イベント:牛嶋神社「屋台縁日 & 奉納演芸」(両日開催。18時ごろから演芸、日替わり出演)
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周辺:隅田公園・交流広場でもキッチンカーや模擬店が出店
ルートと体験ダイジェスト
1)まずは境内へ——「屋台縁日」と奉納演芸で“助走”をつくる
午後、牛嶋神社の境内へ。参道前から縁日の屋台が軒を連ね、早い時間帯でも家族連れで賑わいます。夕刻が近づくと、奉納演芸の開演を待つ人の輪が徐々に増え、音響チェックの音がわずかに高揚感を誘います。
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屋台:つぼやきいも/焼きとうもろこし/お茶屋/フランクフルト ほか
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子ども向け:スーパーボールすくい/ヨーヨーつり
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演芸:18時ごろ開始。13日=「キラーコンテンツ」/14日=「まみわ」 など日替わり出演
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ご参拝:提灯が灯る本殿は写真映え抜群。参拝→縁日の導線がスムーズ
境内名物の「撫牛(なでうし)」にも一礼。自分の不調と同じ場所を撫でると病が治ると伝わります。身体だけでなく心の回復も祈る、静かな所作が印象的でした。
さらに、この日は境内へ向かう途中、向島二丁目睦町会青年部のお神輿に遭遇。掛け声とリズムがからだの芯に届き、まつりの勢(いきおい)を最初から体内に取り込めた感覚でした。
2)隅田公園・交流広場で“腰を据えて”味わう
境内から徒歩すぐ、隅田公園・交流広場にもキッチンカーや模擬店が集結。椅子が用意され、買って座って、味わって、ひと息のサイクルが作れます。移動しがちな夜の祭礼で、この“腰を落ち着けられる場所”は貴重でした。
3)向島一丁目の「こどもえんにち」へ——スカイツリーが見守る風景
南へくだると、向島一丁目町会の「こどもえんにち」。
射的、わなげ、スーパーボール、型抜き、かき氷……子ども目線の楽しさがぎゅっと凝縮。
近くを歩けば境内からの動線とも重なり、偶然の出会いで参加する人も多数。上を見上げればスカイツリーと提灯のコントラスト。まさに“墨田の情緒”を一枚に収めたくなる瞬間です。
4)押上二丁目——やぐらの輪が“最高潮”
夜は押上二丁目の奉納踊りへ。やぐらを中心に音頭と太鼓が響き、歩行者天国になった道路に、踊りの輪と屋台の人だかり。100円くじ/焼き鳥/フランクフルト/かき氷の定番も並び、子どもたちは安心して走り回り、声は最高潮に。
ここはスカイツリー至近。和太鼓と音頭の響きにつられて、海外の方の姿も多く見られました。日常と観光が地続きになる場所で、“盆踊り文化が観光資源にもなる” 可能性を強く感じます。
5)飛木稲荷神社へ——例大祭と“カラオケまつり”
押上二丁目の会場から至近の飛木稲荷神社では、ちょうど例大祭と奉納カラオケの真っ最中。
参道にはりんご飴/シャービン/たこ焼き/いか焼き/わたあめ/チョコバナナなど、馴染みの屋台が並び、老若男女が歌に耳を傾けていました。スタッフはいか焼きを一本。香ばしさが夜風に混じり、体力と気持ちをもうひと伸びさせてくれました。
“分散型”だから楽しい:回り方のコツ
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入口は明るいうちに:16時台は境内の屋台縁日で“助走”。18時の奉納演芸を少し観てから、19時台のピークに向けて押上・横川方面へ移動するとリズムが整います。
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地図で“点”を線につなぐ:本所吾妻橋→押上の東向き回遊ラインを意識。複数会場を欲張らず、2〜3会場+交流広場くらいが、疲れず満足度も高め。
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支払い形式は会場で確認:チケット制/現金制が会場ごとに異なる場合あり。現地での案内に従いましょう。
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参加目線で:奉納踊りは“見物”というより“輪に入る楽しさ” 。やぐらの位置と帰路を先に把握しておくと、終盤の混雑でもスムーズ。
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撮影マナー:フラッシュはオフ、子どもたちの視界や進路を妨げない位置取りを。
今年(2025)の牛嶋神社 祭礼スケジュールを公開中ですので是非ご参考ください。 → 「 【2025年版】牛嶋神社 祭礼日程|9/12〜14 町会別 奉納踊りをエリア別に探す 」
注意点
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雨天決行の催しあり(境内の屋台縁日 & 奉納演芸 等)/ただし内容変更の可能性あり
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町会ごとに時間・場所が異なるため、当日の掲示・場内アナウンスを最優先
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夜 19:00 ~ 19:30 あたりは混雑気味。小さなお子さま連れは早めの時間帯活用が◎
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歩行者天国の区間あり。自転車の押し歩きルールや進行方向の規制に注意
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支払い形式の違い(チケット・現金)は現地確認
まとめ
今年は境内→交流広場→向島一丁目→押上二丁目→飛木稲荷と歩き、“分散型”だからこそ生まれる出会いの連続を楽しみました。提灯に照らされた本殿、太鼓の鼓動、子どもたちの歓声、そして撫牛に手を添える静けさ。どれもが、夏から秋へ移ろう季節の背中をそっと押してくれます。
最終日(9/14)も、境内の屋台縁日は16:00ごろから。拠点にしても良し、途中で立ち寄っても良し。町会ごとの奉納踊りは時間が重なりますので、「スケジュールまとめ」で経路を組んでから出かけるのがおすすめです。誰でも輪に入れるのが、この祭礼のいちばん好きなところ。まだ間に合います。ぜひ足を運んでみてくださいね。
スケジュールについてはこちらでもまとめておりますのでご参考ください → 「 【2025年版】牛嶋神社 祭礼日程|9/12〜14 町会別 奉納踊りをエリア別に探す 」